本書は、1964年に貸本出版社から刊行された長編単行本で、作者の貸本時代に発表された本格SFの集大成的な作品です。
デビュー作「別世界」と後の名作「イアラ」などとをつなぐ楳図作品中で貴重な位置にある秀作といえます。
物語は、古代アトランティス大陸の滅亡をモチーフに、大正時代と戦時中、そして現代の日本へと、舞台は時空を超えて広がります。
主人公の少年は、関東大震災をきっかけに不思議な記憶を甦えらせます。
少年が青年に成長した戦時中、ある博士の発明した記憶再生装置によりその記憶が再現されますが、少年の前世はアトランティス王国の王族だったことや、その滅亡の悲劇が次々に明かされるという、謎が謎を呼ぶ展開になっています。
荒俣宏、竹熊健太郎両氏の解説を載せた小冊子付。
コメント
傑作ではないまでも興味深い初期作
作品そのものは残念ながら、やや尻切れトンボの印象。
傑作ではないまでも興味深い初期作
作品そのものは残念ながら、やや尻切れトンボの印象。
傑作ではないまでも興味深い初期作
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