【小宇宙全開!
ハーデスとの戦い、ついに決着!
】エリシオンへと場を移したハーデスとの最終決戦!
冥王の側近、タナトスの手により、装着していた黄金聖衣を粉々に砕かれた星矢たち。
万策尽きた聖闘士たちは、唯一残った命を燃やし、神に打ち勝つことができるのか!
感動の最終巻!
聖闘士星矢

【小宇宙全開!
ハーデスとの戦い、ついに決着!
】エリシオンへと場を移したハーデスとの最終決戦!
冥王の側近、タナトスの手により、装着していた黄金聖衣を粉々に砕かれた星矢たち。
万策尽きた聖闘士たちは、唯一残った命を燃やし、神に打ち勝つことができるのか!
感動の最終巻!
コメント
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
いや,面白かった。
『聖闘士星矢』のラストを飾るにふさわしい,壮大・壮絶な戦いでした。
243年前の戦いで封印された冥王ハーデスの軍勢が復活し,聖域にいる女神アテナの命を狙って攻撃を仕掛けてくるという始まり。
ところがその先兵となったのは,聖域編で死んだ黄金聖闘士たち。
生き残った黄金聖闘士と死んだ黄金聖闘士が本気でぶつかり合うという大激戦が,のっけから繰り広げられます。
この戦いの中で,老師が若返って前教皇と戦ったり,乙女座(バルゴ)のシャカが,「阿頼耶識(あらやしき)」という謎の言葉を残して死んでしまったりします。
そして,アテナの化身・沙織が自ら命を絶つという衝撃的な展開に。
この辺は本当に面白い。
実は,死んだ黄金聖闘士たちはハーデス軍に寝返ったわけではなく,あることをアテナに伝えるために寝返ったふりをして束の間の命をもらったわけですが,それを知った星矢たち青銅聖闘士たちも,冥界に下ったアテナを追って地獄へ下っていきます。
この地獄の設定が,少年漫画とは思えないほど格調が高いので驚きます。
これ,ダンテの『神曲』ですね。
地獄の門に「ここに入るもの一切の希望を捨てよ」と書いてあるところとか,アケローン河にカロンという渡し守がいるところとか,冥界が8つの獄(プリズン)・3つの谷(バレイ)・10の壕(マルボルジェ)・4つの圏(スフィアー)に分かれていて,その最深部にコキュートスという氷地獄があるところとか,まったく『神曲』そのものです。
車田正美さん,「神仏は信じない」と言っていますがかなりの勉強家です。
そこに神々の楽園エリシオンや,冥界三巨頭ラダマンティス,ミーノス,アイアコス,死と眠りを司る神タナトスとヒュプノスなどギリシア神話の要素をたくさん盛り込み,非常にファンタジックな地獄めぐりを描いています。
ここら辺は何べん読んでも面白いですし,ギリシア神話やキリスト教の本を読んで知った名前に出くわし,「あ,ここから名前を取ったんだ」と知るのもまた楽しいです。
この冥界で,ハーデスを守る冥闘士(スペクター)と戦いながら奥へと進むうち,琴座(ライラ)の聖闘士オルフェが登場したり,アンドロメダ座の瞬がハーデスに肉体を乗っ取られたり,黄金聖闘士が全員復活したり,行方不明だった星矢の姉さんが唐突に現れたり,それこそドラマに次ぐドラマの連続。
最終的に,神々しか通れないといわれる嘆きの壁に黄金聖闘士12人が力ずくで穴をあけ,そこを通ってエリシオンへたどりついた星矢たちは,アテナの血を受けた神聖衣(ゴッドクロス)の力でタナトスとヒュプノスを倒し,冥王ハーデスも倒して地上に平和を取り戻しましたとさ。
めでたしめでたし。
最後,星矢たちは地上に戻って来られたのかどうかわからないまま終わってしまいますが,その終わり方がまた余韻があっていい感じです。
さて,ハーデス編は大好きなのですが,読み終わって気にかかることが2つばかり。
星矢の姉さんは実は魔鈴さんだった,じゃだめだったのかな? 聖域編からずっと,魔鈴さんが星矢の姉さんなんじゃないかと話をずっと引っ張っておきながら,最終話直前になって唐突に出てくる本物の姉さん。
しかも記憶喪失。
魔鈴さんも生き別れになった弟を探しているという話だったのに,そっちは全然解決されないまま終わっちまいました。
なんか魔鈴さんがかわいそうでしたよ。
それから,死んだ黄金聖闘士たちはハーデスに寝返ったふりをして戦っていましたが,蟹座(キャンサー)のデスマスクだけは本気でハーデス側に寝返っているような気がします。
龍星座(ドラゴン)の紫龍と戦った時は黄金聖衣に見放され,復活して聖域を襲って来た時はノリピー語をしゃべる陳腐な小悪党になり,牡羊座(アリエス)のムウの必殺技“スターライトエクスティンクション”を受けて冥界に逆戻り。
ラダマンティスに命乞いをした挙句,「またあの死の国へ戻るのはもうたくさんだあーッ」と叫びながら逃げ回り,ラダマンティスに死界への落とし穴にたたき落とされていました(このあたり,我が魚星座(ピスケス)のアフロディーテも一緒なのが悲しい)。
いいところがまったくないのですが,最後の最後に他の11人の黄金聖闘士と一緒に復活してかっこよく微笑まれても……かに座の方には申し訳ないのですが,信用ならん。
それにしても,こういうパワーのある作品に近年お目にかかっていないような気がします。
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
ハーデスとの最終決戦!
最後はなんだかバタバタの終わり方だけど、ちゃんと完結してくれて良かった。
女神(アテナ)捕まりすぎ・・・
最初から、その実力を発揮できれば、地球はピンチにならなくて済むんだけどな。
★全28巻(ジャンプコミックス)を読んで★
【好きなキャラ】キグナス氷河
【好きな技】スカーレッドニードル(蠍座ミロ)
【好きなバトル】ドラゴン紫龍VS牡牛座シュラ(11巻)
【好きなセリフ?】「ここを訪れし少年たちよ。
きみらに女神(アテナ)を託す…」(アイオロスの遺書:11巻)
【好きなセリフ?】「聖闘士に同じ技は二度も通じぬ。
今やこれは常識!
」(一輝:25巻)
聖闘士星矢 28 (ジャンプコミックス)
今まで読んできた少年漫画の要素がほとんど組み込まれている気さえします。
この28巻の中に含まれる漫画としてのクオリティは昔ながらですが、それにも感動しました。
これは文章では表しきれないので、是非多くの方に読んでいただきたいと思いました。